展示会が終わると、名刺や連絡先は手元に残ります。ところが、誰に何を送るのか、相手が何に関心を持ったのか、日本側で誰が返事をするのかが分からないまま、そのままになってしまうことがあります。

マレーシアで複数の日本企業が参加する展示会案件に携わったときは、会期前から企業ごとに商品と希望条件を聞き、商談候補を選びました。展示会当日の運営だけでなく、誰と会うかを決めるところから、展示会支援は始まっています。

マレーシアの展示会の会場の概要

出展前に、会いたい相手を具体的にします

販売先を探す企業と、OEM先を探す企業とでは、呼ぶ相手も違います。小売、輸入卸、業務用、製造、協業等、今回会いたい相手の条件を決めていきます。

相手へ送る案内も、「展示会へ来てください」だけでは十分ではありません。どのような商品で、なぜその企業に会いたいのか、商談で何を確認したいのかが伝わる内容にします。価格、数量、サンプル、資料等、日本側が出せる情報もあらかじめ確認しておきます。

展示会を成果につなげる3つの段階を示した図

通訳には、言葉だけでなく商談の目的を共有します

展示会の通訳は、会話を訳すだけの役割ではありません。商品、商談の目的、確認したい条件を事前に知っていると、相手の質問や反応を捉えやすくなります。

複数企業が参加する案件では、企業ごとに商品と目的が違います。誰がどの商談に入り、誰が記録を残し、予定変更が起きたときに誰へ連絡するのか――ここを決めておくことが欠かせません。

通訳と出展企業が事前に打ち合わせをしている様子

会期後の連絡は、会場で決めておきます

商談後に必要になるのは、追加資料、見積、サンプル、仕様確認、次回面談等です。会場で「後ほど連絡します」と話しただけでは、帰国後に担当が曖昧になってしまいます。

誰が、誰へ、何を、いつ返すか。相手の関心はどこにあったか。まだ答えられていない質問は何か。商談直後に確認し、会期後の一覧に残していきます。

会期後の連絡で確認する事項を示した図

実務で確認したいポイントを3つに絞ってお伝えします

  1. 出展前に、企業ごとに会いたい相手の条件を決め、候補へ連絡する。
  2. 通訳と現地スタッフへ、商品だけでなく商談目的と役割を共有する。
  3. 会期中に、追加資料、回答、次回連絡の担当と期限を確認する。
展示会後のフォローアップのチェックリスト

展示会の成果は、名刺の枚数だけでは測れません

展示会では、すぐ取引になる相手ばかりではありません。今は条件が合わない、情報が足りない、担当部署が違う、という反応もあります。それでも、どこで話が止まったかが分かれば、次に探す相手や提案条件を見直せます。

HAYASHIYAでは、ターゲット企業の条件確認、候補選定、アポイント、商談日程、通訳・現地スタッフとの連携、当日の進行、事後報告を、案件に合わせて支援しています。マレーシアの展示会や企業訪問を予定している場合は、日程と目的をお知らせください。

投稿者プロフィール

林屋 智子
林屋 智子
HAYASHIYA Branding and Marketing Consultant 代表

広告・販促・マーケティング・ブランディング分野で30年以上の実務経験を持つ。2014年、クアラルンプールのマレーシア企業でローカルマネージャーとして勤務し、日本企業の販促、イベント、現地での進行管理に携わる。2016年に独立。

現在は、日本企業、自治体・公的支援機関を対象に、マレーシア市場調査、候補企業の選定、商談設定、企業訪問、展示会運営、現地関係者との連携、実施報告まで、案件に応じて一貫して支援している。

主な専門領域:マレーシア市場調査/販路開拓支援/展示会・商談設定支援
リンク:代表プロフィールを見る